しし

しし
I
しし
(副)
すすり泣くさま。 しくしく。

「~と泣く/蜻蛉(中)」

II
しし【刺史】
(1)中国の地方官。 漢代では地方監察官, 隋・唐代では州の長官。 宋以後廃止。
(2)国守(コクシユ)の唐名。
III
しし【史詩】
歴史上の出来事を扱った詩。
IV
しし【嗣子】
家のあとを継ぐ子。 あとつぎ。
V
しし【四四】
連珠で, 四目が同時に二か所にできること。 先手側の禁手とされる。
VI
しし【四始】
〔歳・月・日・時の初めの意〕
正月元日。
VII
しし【四肢】
両手と両足。 手足。 また, 動物の四本の足。
VIII
しし【四至】
〔「しじ」とも〕
「しいし(四至)」に同じ。
IX
しし【四詩】
(1)詩経の四種の詩体。 国風・大雅・小雅・頌(シヨウ)の総称。
(2)前漢に行われた四種の詩経。 すなわち魯(ロ)の申培の伝えた魯詩, 斉の轅固生(エンコセイ)の伝えた斉詩, 燕の韓嬰の伝えた韓詩, 魯の毛亨(モウコウ)の伝えた毛詩の四種。 毛詩だけが現存している。
X
しし【士師】
(1)中国周代に, 刑をつかさどった役人。
(2)〔Judges〕
旧約聖書士師記に記されている王国成立以前のイスラエルにおけるカリスマ的指導者・救護者。 大士師と小士師がいた。 その多くは部族の長。 裁(サバ)き司(ヅカサ)。
XI
しし【子思】
(前492?-前431?) 中国, 春秋時代の魯(ロ)の学者。 名は伋(キユウ), 子思は字(アザナ)。 孔子の孫。 孔子の高弟, 曾子(ソウシ)に師事。 「中庸」の著者といわれる。
XII
しし【孜孜】
※一※ (ト|タル)
熱心に励むさま。 孳孳(ジジ)。

「君子は己を修むるに~たり/欺かざるの記(独歩)」

※二※ (副)
{※一※}に同じ。

「~勉強して能く身を立て/福翁百話(諭吉)」

XIII
しし【尸子】
中国の雑家の書。 戦国時代の思想家尸佼の著作。 上巻一三篇, 下巻佚文数十則が伝わる。 儒家思想を主とし, ときに道家・名家の観点をまじえる。 また歴史故事や民間伝説を引いて例証としている。
XIV
しし【尿】
〔幼児語〕
小便。 おしっこ。
XV
しし【市史】
市の歴史。 また, それを記録した書物。
XVI
しし【師資】
〔老子(二七章)「善人, 不善人之師, 不善人, 善人之資」〕
(1)師匠。 先生。
(2)師匠と弟子。 師弟関係。

「朕上人と~の契浅からず/太平記 26」

XVII
しし【志士】
身を犠牲にして国や社会のために尽くそうという, 高い志をもっている人。

「勤王の~」

~苦心多し
〔陸機の詩による〕
志士がその志を貫こうとすると, こと志と違うことが多く, 苦心が多い。
~仁人(ジンジン)は生を求めて以(モツ)て仁を害するなし
〔論語(衛霊公)〕
志士や, 仁を重んじる人は生命を惜しんで仁の道にそむくことはしない。
XVIII
しし【指示】
しじ(指示)
XIX
しし【支子】
嫡子以外の子。
XX
しし【死屍】
死体。 なきがら。 しかばね。

「~累々」

~に鞭(ムチ)打つ
〔伍子胥(ゴシシヨ)が父兄の敵である楚の平王の死体を掘り出して鞭打った「史記(伍子胥伝)」の故事から〕
死んだ人の生前の言行を非難したり攻撃したりする。 死者に鞭打つ。
XXI
しし【父】
〔上代東国方言〕
父。
あも
「旅行きに行くと知らずて母(アモ)~に言申さずて今ぞ悔しけ/万葉 4376」
XXII
しし【獅子・師子】
(1)ライオン。 古来, 百獣の王とされ, 権威・王権などの象徴ともされた。 獅子王。
(2){(1)}を基に想像された獣。 仏教では文殊(モンジユ)菩薩の乗物とする。
(3)神社の社頭などに置いて魔よけとする。 {(1)}に似た獣の像。 古くは器物の重しともした。
(4)「獅子舞」「獅子頭(シシガシラ){(1)}」の略。
(5)〔仏〕(人の王であるところから)仏。

「~の座」

~身中(シンチユウ)の虫
〔「梵網経(下)」獅子の体内で養われている虫が, かえって獅子を滅すということから〕
仏の弟子なのに仏教に害を与える者。 転じて, 内部の者でありながらその組織などに害を与える者にいう。
~に鰭(ヒレ)
強いものがますます強さを加えることのたとえ。 鬼に金棒。
~に牡丹(ボタン)
獅子の勇姿に花の王である牡丹を配した図柄。 取り合わせのよいもののたとえ。 牡丹に唐獅子。
~の子落とし
〔獅子は子を産んで三日たつと, その子を千仞(センジン)の谷に蹴落(ケオ)とし生き残った子ばかりを育てるという言い伝えから〕
我が子に試練を与え, その才能を試すこと, また厳しく育てるたとえにいう。
~の歯噛(ハガ)み
怒り狂うさまにいう。

「~をして, 降人に出でんと思ふ者は無かりけり/太平記 6」

~の分け前
〔イソップ物語による〕
強者が弱者を使って得た利益を独占し, 何の分け前も与えないこと。
XXIII
しし【獣・鹿・猪】
〔「しし(肉)」と同源〕
(1)猪(イノシシ)や鹿(シカ)など, その肉を食用にする獣の総称。

「み吉野のをむろが嶽に~伏すと/古事記(下)」

(2)特に猪のこと。 ﹝季﹞秋。
~食った報(ムク)い
悪い事をしたために受ける報い。
XXIV
しし【私史】
「野史(ヤシ){(1)}」に同じ。
XXV
しし【私資】
個人の財産。 私財。 私産。
XXVI
しし【紙誌】
新聞と雑誌。
XXVII
しし【紫史】
〔紫式部の書いたふみの意〕
源氏物語の異名。 紫文。
XXVIII
しし【肉・宍】
にく。 人体の肉。 「我が~はみ膾(ナマス)はやし/万葉 3885」[和名抄]
~が付・く
肥えふとる。 [日葡]
XXIX
しし【詩史】
(1)詩の歴史。
(2)詩文で記した歴史。
XXX
しし【詩思】
詩を作ろうとする気持ち。 詩情。 詩興。

「~を生ぜしめ給ふを/即興詩人(鴎外)」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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